2011年8月29日月曜日

新入社員の後輩に伝えたい5つのこと

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入社6年目の自分に、
新入社員の後輩ができて
数か月が経ちます。

まだまだ自分自身が未熟なので、
大して教えてあげられる
知識や経験もありませんが、
それでも、数か月の間に、
自分が後輩に繰り返し伝えてきたことを
改めて客観的に振り返ってみると、
わりと言ってることはいつも同じで、
以下の5つに集約されるような気がします。



①まずは、「たたき台」を作ること

これは昔受講した社内セミナーで
とあるコンサルタントの講師の方から
学んだことです。

広告の仕事をしていると、
何かしらの資料を作ることは頻繁にありますが、
「こういう資料を作ってほしい」という
支持を出す側の人間も、
明確にアウトプットのイメージを
持っているわけではない場合が多々あります。

そんな時に、資料を作り出す前から、
「完璧な資料」を作るために、
いろいろと口頭で議論をしても、
時間の無駄になることの方が多かったりします。

そんなときは、まず「たたき台」を作ります。

「たたき台」があれば、
支持を出す側の人間も、
より明確な指示を出すことが可能になりますし、
うまく話がかみ合わないときも、
どこに認識の違いがあるのか、
明確になる場合が多いです。

効率的な仕事の進め方だと思います。


②指示を出すときは理由を明確に示すこと

広告の仕事をしていれば、
社内のスタッフや協力会社の方々に、
何らかの指示を出すという場面がよくあります。

そんなときは、
「こうして下さい」という、
してほしい行為だけを伝えるのではなく、
「なぜそれをしてほしいのか」の
理由を明確に伝えることが重要だと思います。

理由は2つで、ひとつは、
「なぜそんなことしなきゃいけないんだ?」
というネガティブな気持ちを相手に与えないため。
もうひとつは、理由を明確に示せば、
自分が最適だと思った解決法よりも、
もっと優れた解決法を相手が提示してくれる
ということが多々あるからです。


③答えではなく、答えに至る考え方を理解すること

よく後輩に「どうしたらいいですか?」
と聞かれることがありますが、
そんな時、「答え」を教えてあげれば、
一言で終わるので簡単なのですが、
できるだけ、「答え」は教えず、
「答えに至る考え方」を教えるために、
自ら答えを導きだせるような質問を、
時間をかけて繰り返し行うようにしています。

「答えに至る考え方」を理解できれば、
応用問題を簡単に解けるようになるからです。


④自分なりの解を持つこと

これは今の上司から教わったことですが、
最近になってその重要性を
さらに感じるようになりました。

それは、自分の中に「解」がないと、
誰かを説得することなど絶対にできないからですが、
それだけではありません。

知識や経験が足りない場合、
「判断ができない」という状況も多いと思いますが、
判断をしなければそこで思考停止になり、
「考えていない」のと同じになってしまいます。

「自分なりの解を持つ」というのは、
「仮説を立てる」ことと同じだと思います。
まず仮説を立てれば、
仮説を立証するためには何が必要なのかが、
わかるようになってきます。

つまり、自分が、
「何がわからないのか」がわかるようになるのです。

間違っててもいいので、
「自分なりの解」を持つことが重要だと思います。


⑤「緊急ではないが重要なこと」に時間を投資する

これはいろんな本や
いろんな人が言ってることですが、
どうしても受け身で仕事をしていると、
「緊急かつ重要なこと」と
「重要ではないが緊急なこと」ばかりに
時間を費やし、忙殺されることが多々あります。

そんな時でも、
「緊急ではないが重要なこと」のために、
時間を割り当てることは非常に大切だと思います。

自分自身もそれができていなかった時期がありますが、
今思うと非常にもったいないことをしていたと、
後悔の気持ちが強くあります。


これらのことは、
自分が後輩のために伝えてきたことですが、
改めて考えてみると、
これまであまり意識はしていなかったけど、
自分自身が大切にしてきたことなんだろうなぁと、
初めて気づかされました。

自分が何を心がけているのかを
自分自身で認識することは
非常に重要だと思いますので、
そんなことを気づかせてくれた
後輩には感謝したいと思います。

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2011年8月25日木曜日

マスメディアが見習うべきなのは印象派だと思う

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先日、ソーシャルメディア進化論という本を読んだ感想を
ブログに書いたのですが、
実は、この本を読んで一番印象に残っている箇所は、
以下の部分です。

メディア論の父、
マーシャル・マクルーハンは
こんな予言を残している。
「新しいメディアがその特性に気づいたとき、
旧来のメディアもまた自らの特性に気づいていく」
絵画が記録としての役割を写真に奪われ、
初めてキュビズムやシュールレアリスム
といった作家の内的世界の表現が確立されたように、
いま、私たちは、新旧それぞれのメディアが
いっせいに変化しようとしている
まさにその瞬間に居合わせている。

写真が発明されたのは、1827年。
キュビズムやシュールレアリスムが
台頭したのは、20世紀初頭。
そこにはおよそ100年もの開きがあります。

おそらく、写真の影響を最初に受けたのは、
キュビズムやシュールレアリスムではなく、
モネやルノワールの印象派だったと思います。

写真や印象派が出てくる前のヨーロッパでは、
画家にとって、肖像画を描くことが、
一つのステイタスでした。

しかし、写真の発明により、
肖像画への需要は低下し、
ヨーロッパの画家たちは、
肖像画などの写実主義から離れ、
絵画独特の表現技法を模索し始めました。

そのような背景の中、
これまでの絵画とは全く異なる
「鮮やかな色彩で、大胆に筆致を残す」
印象主義というものが生まれたのです。
※それまでは、筆致を残さない絵が美しいとされていたので、
当然、最初はかなり非難を浴びています。

こうして絵画は、
それまでの写実主義から解き放たれ、
より個性やメッセージ性の強いものとなりました。
キュビズムやシュールレアリスムが生まれたのは、
こうした歴史があった結果です。

先日、ちょうど、国立新美術館で、
「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」
を見てきたばかりなので、
ついつい、前置きが長くなってしまいました。。



冒頭のマクルーハンの言葉、
「新しいメディアがその特性に気づいたとき、
旧来のメディアもまた自らの特性に気づいていく」
に戻ります。

この本の中では、
「新しいメディア」とは当然、
ソーシャルメディアのことですし、
「旧来のメディア」とは、
マスメディアのことを指しています。

それにしても、
今述べてきたような、
「写真と絵画」の関係は、
「ソーシャルメディアとマスメディア」
の関係に重なる部分が多くあるように思います。


フランスの画家で大御所でもあった、
ドミニク・アングルという人物は、
「旧来のメディア」である絵画を守るため、
当時、フランス政府に、
「新しいメディア」である写真を
禁止するように要求したそうです。
ところが、その一方で、自分の制作には、
写真を用いていたといいます。

おかしな話ですが、
「ソーシャルメディアとマスメディア」の関係でも、
似たような話がありそうな気がします。。

一方で、
「旧来のメディア」である絵画が
生まれ変わった結果登場した「印象派」は、
「新しいメディア」である写真を真っ向から否定するのではなく、
その良い部分を取り入れようとしていたと思います。

「刻々と変化する自然の光の一瞬をとらえる」
という印象派でみられる表現技法の特長には、
写真の影響が大きくあったと考えられます。

マスメディア(旧来のメディア)も同様に、
ソーシャルメディア(新しいメディア)から学び、
参考にすべき部分は少なくないのではないでしょうか。



絵画が写真という新しいメディアの特性に気づき、
「印象派」として自らの新しい特性に気づいたように、
マスメディアもソーシャルメディアという
新しいメディアの特性に気づき、
自らの「新しい特性」に気づくときだと言えます。

その「新しい特性」とは何なのか?
それを考えるのは、マスメディアの役割でもあり、
我々広告会社の課題でもあると思います。

本当は、「その新しい特性って何なの?」
っていう部分まで考察したかったのですが、
壮大なテーマになってしまい、
簡単にまとまりそうになかったので、
今後の研究課題とさせていただきます。笑

今、ひとつ言えるのは、
絵画が写真の登場でも滅びなかったように、
マスメディアがソーシャルメディアの登場により滅びる
というようなことはない、ということです。

ただ、絵画に「印象派」という革命が訪れたように、
マスメディアにも早くその「新しい特性」に気づき
新たな局面を迎えることを期待したいと思います。


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2011年8月21日日曜日

私たち人間は自由に目標を創り出すことができる (『問題解決の心理学』を読んで)

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問題解決の心理学―人間の時代への発想 (中公新書 (757))
安西 祐一郎
中央公論社
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25年以上前の本ですが、
なんとなく気になったので読んでみました。

この本の中で著者は、
人間を「問題解決者」と位置づけています。

私たち人間は、生きていく中で、
様々な「問題」に直面するわけですが、
私たちは、それらの「問題」を解決することができます。

では、私たちは、
いかに「問題を解決」しているのでしょうか?

この本では、
そのプロセスやメカニズム、
あるいはそれを可能にする人間の心理的機能について
実にわかりやすく述べられています。

著者によれば、
私たち人間は、以下6つの機能的特徴をもっています。

・生きて働く記憶
・原因―結果と手段―目標の関係による理解
・問題の適切な表現
・知識のダイナミクス
・自分を見る機能
・感情のコントロール機能

ひとつひとつの詳しい説明がないと
よくわからないと思いますが、
本書の大部分で述べられているのは、
私たち人間が、いかに問題を解決するための
素晴らしい心理的能力を持っているか、
ということです。

この「問題を解決する」というのは、
「目標を達成する」ことであり、
「目的を果たす」こととも言えます。
私たち人間の人生は、
まさにその繰り返しだと思います。

そんな「いかに目標を達成するか」ということに
焦点を当てた本ですが、
この本の最後の2ページには、
より重要なことが書かれています。

それは、私たち人間は、
「自由に目標を創り出すことができる」
ということです。

ここでいう「目標」には、
目的とか願望とかを含めてかまわない。
とにかく、
未来の行く先を自由に決められること、
これが問題解決者としての私たち人間を
ユニークな存在にしている最大の特質なのだ。
(中略)
つまり、
自由に目標を創り出せるという能力は、
それだけでもすばらしい私たちの心理的能力を、
さらに無限に拡大することができるのである。

この「自由に目標を創り出すことができる」
という能力を十分に活用することなく、
日々与えられた「問題」の解決にのみに時間を奪われ、
忙殺されているとしたら、
なんと悲しく、もったいないことでしょうか。

そんなことを考えさせられる一冊でした。


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2011年8月15日月曜日

企業コミュニティは「継続利用」と「新規顧客」をもたらす(『ソーシャルメディア進化論』を読んで)

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ソーシャルメディア進化論
武田隆
ダイヤモンド社
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ロイヤルティリーダーに学ぶ ソーシャルメディア戦略」という本を読んで以来、
「顧客ロイヤルティ」という考え方に注目しています。

顧客ロイヤルティを向上させることで、
「購買価値」「口コミ価値」「情報価値」という
3つの経済的価値をアップさせることができる
ということを学んだわけですが、
「じゃあ、どうやって顧客ロイヤルティをアップさせるの?」
という部分には若干の疑問が残っていました。
(この本についてのブログ記事はこちら

そんな中、この「ソーシャルメディア進化論」を読んで、
そのひとつの解は、「企業コミュニティ」にあるのではないか、
と思うようになりました。

企業コミュニティをつくるということは、つまり、
「企業と顧客が価値観で共鳴し合う関係構築の場」
をつくるということだ。

電通のが提唱するソーシャルメディア時代の
消費行動モデル「SIPS」では、
これまでの広告モデルのような
「Attention(注意)」から始まるのではなく、
「Sympathize(共感)」「Partipate(参加)」
キーワードとして注目されています。

企業コミュニティも、まさにこの、
「共感」とか「参加」というものの上に
成り立つものであります。

企業と消費者の距離はどんどん遠くなる。
その一方で、
インターネットやソーシャルメディアの発達により、
その距離を縮めることは、
これまでになく容易になった、ともいえます。


そんな中、うまく企業コミュニティを活用することで、
どんな効果が得られるのでしょうか?

この本では、以下のように書かれています。

企業コミュニティは、参加者の帰属意識を高める。
帰属意識の向上は、購入頻度を高めることで
既存顧客のLTVを向上させる。

さらに、効果はそれだけでなく、

交流量が増えると閲覧量も増えるという関係は、
既存顧客の帰属意識の向上が、
新規顧客の獲得につながる可能性を示唆する。
なぜなら、既存顧客の活性が企業コミュニティの交流量を増加させ、
それが閲覧者(=新規顧客の候補)を増加させているからだ。

ということです。

つまり、
企業コミュニティが活性化するということは、

①既存顧客の帰属意識(ロイヤルティ)がアップし、
継続利用(LTVの向上)が期待できる。
②コミュニティ内での交流量(サイト上のコンテンツ量)が
増加すると、検索サイト経由で新規顧客の候補が
サイトに来訪する確率が上がる
※当然、帰属意識が高い既存顧客の声に触れるわけなので、
購買に結びつく可能性も高い。

ということです。

この本では指摘されていませんが、
②については、検索サイト経由だけではなく、
「いいね!」ボタンや「ツイート」ボタンをうまく活用することで、
ソーシャルメディア経由でも、
新規顧客の候補が集まってくる可能性は高くなります。

これについては、ユニクロのUNIQLOOKSが
最もいい事例ではないかと思います。

その他、この本には、
・企業コミュニティを活性化させるポイント
(「交流量×感謝量」、「サポーターの存在」など)
・企業コミュニティを自社サイトや広告、PRに転用する
・企業コミュニティをリサーチの手段として活用する
(最近話題になりつつあるMROC)
など、興味深い内容が多くあります。


最後に、この本のタイトルに関して。

「ソーシャルメディア進化論」というタイトルは、
いかにもありがちな「ソーシャルメディア本」的で、
購入するのを躊躇ってしまいましたが、
この本の「謝辞」の部分を読むと、
このタイトルは、梅田望夫さんの
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
へのリスペクトが込められている、ということがわかります。

いや、それにしても、
別のタイトルの方が良かったような…。

とはいえ、お勧めの一冊です。


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2011年8月13日土曜日

たぶん、正しくは、「Twitterの始まり」。

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ここ最近のTwitterでの「炎上」的なものに関して、
「Twitterが悪い」というような意見を見かけますが、
どうも単純にそういう話じゃないような気がしてなりません。

そんな中、このブログ記事を読んで、とてもすっきりしました。

Twitter禍と、Twitterがいつ終わるのかについて - じゃがめブログ


現段階で「Twitterはトラブルを産むから廃れる」というのは、
馬車の時代に「車は事故を起こしたら死ぬ危険性が高いから流行らない」
といってるような感じではないかな

というのは、まさにその通りだと思います。

個人的に、
ここ最近の「炎上」的なもののニュースを見て感じているのは、
「そこまでTwitterが普及し始めたのか」
ということです。

そもそもアーリーアダプターと呼ばれる人たちは、
「ソーシャルメディア・リテラシー」がある程度高く、
Twitterを使う上でのマナーとか注意点とか危険性とかを
正しく理解して使っていますが(大抵は)、
Twitterが一気にキャズムを超えて広まった結果、
「ソーシャルメディア・リテラシー」に乏しいユーザーが
その危険性などをあまり理解しないままに使っている、
というのが実情ではないかと考えます。

先ほどの馬車と車の例に乗っかるならば、
車という「便利」で「楽しい」ものが急激に普及して、
「スピード出し過ぎると死ぬ危険性が高いよ」とか、
「曲がるときはちゃんとウィンカー出してね」とかっていう
最低限のことを理解せずに車に乗る人が増えてしまうと、
そりゃ事故もたくさん起こりますよね、ってことだと思います。

実際、車の場合は、
「運転免許」や「道路交通法」などが、
そういったことを防ぐ役割を果たしてくれていますが、
ソーシャルメディアにおいて、
その辺りの「整備」がまだ追いついていない
というのは事実かもしれません。

ここ最近、
ソーシャルメディアガイドラインの策定を
急いでいる企業も多いようですが、
今後そういった、
「教育」的な部分から「ルール」的な部分までの
なんらかの整備は必要なのかもしれません。

つまり、それっていうのは、
Twitterというサービスやシステム側の問題ではなく、
それを使う側の人間の問題だということです。

言ってはいけないことを言った人が避難されるのは、
現実世界でも同じことです。
ただその発言が記録され拡散しやすくなった。
それ以上でもそれ以下でもありません。

そういった議論無くして、
トラブルの原因をTwitterをはじめとした
ソーシャルメディアのせいにし、
「Twitterはトラブルを産むから廃れる」という結論に至るのは、
やはり、本質から離れているような気がしてなりません。

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2011年8月7日日曜日

「シェアを上げる」ってそういうことだったのか(『意思決定のための「分析の技術」』を読んで)

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この本、正直、
今の自分には少し難しかったです。。

経営的な話なのですが、
このくらいの内容までは十分に
理解できるようになりたいものです。

ただ、そんな中でも、
最も参考になった箇所を紹介しておきます。


それは、「漏れ分析(Leakage Analysis)」
という分析手法で、
典型的にはシェアに至る要因を分析するために
用いられることが多い分析手法です。

広告やコミュニケーションの目的として
「シェアを上げる」という話が出てくることは
非常に多いと思いますが、
シェアの構造を深く理解することなく、
やみくもに「シェアが上がりそうな」施策を
考えるということも少なくない気がします。

そういう時は、
「シェアの漏れ分析」を行い、
市場全体からシェアの漏れのメカニズムを理解し、
原因に見合った施策を考えることが重要だということです。


例えば、現在のシェアが20%として、
その20%の中には、

①「無競合勝利(無競合で勝ったもの)」
②-A「競合勝利(競合し競争したうえで勝ち得たもの)」

の二つがあり、
さらに残りの80%の中には、

②-B「競合敗退」
③-A「かつてはカバーしていたが、いまはカバーしていないユーザー」
③-B「一度もアプローチしたことがないユーザー」
④「アウトユーザー(当面アプローチしても意味のないユーザー)」

の4つがあり、
さらに現在の市場の外には、

⑤「潜在市場(例えばファーストフードに対するコンビニ弁当)」

があります。


これでも、十分わかりやすいですし、
なるほど!と思えるのですが、
よりわかりやすくするために、
普段、自分が使い慣れていることばに置き換えて、
自分なりに整理してみると、
市場全体を次のように分類することができます。

①指名買い:比較検討をせずに自社商品を購入
②競合勝利:比較検討の結果、自社商品を購入
③競合敗退:比較検討の結果、他社商品を購入
④認知&未検討:認知はされているが比較検討はされず、他社商品を購入
⑤未認知&未検討:認知も比較検討もされず、他社商品を購入

つまり、「シェアを上げる」には、
(A)①を増やす
(B)③を減らし②を増やす(勝率を上げる)
(C)④に比較検討してもらう
(D)⑤に認知し、比較検討してもらう
という方法が考えられます。

まずは、現状の①~⑤の比率を理解し、
その上で、(A)~(D)のどの方法が、
効果的に実施できそうなのかを検討して、
優先順位をつける、ということが重要だと思います。

ここまで来れば、
それに見合った施策を考えることは
比較的容易に思えます。

今まではは、こういったことを整理せずに、
漠然と、「どうしたらシェアが上げられるだろうか」
と考えていたように思えます。(反省)

あと、確実に押さえておきたいのは、
②、③で、具体的にどの商品と比較検討され、
どういう理由で勝利(敗退)しているか、
ということですね。

この「シェアの漏れ分析」
さっそく仕事でも活かせそうな気がします。


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